フロントパネル
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入力1 ゲインコントロールおよびゲインHalo - ゲインコントロールは、ジャック入力1またはXLRマイク入力1の入力レベルを設定します。ゲインHaloは、入力レベルとプリアンプのゲインレベルを表示します。
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入力1 Neutrik® 6.35mm(1/4インチ)ジャックソケット - アンバランスモノラル(TS)ジャックおよびバランスモノラル(TRS)ジャックのいずれにも対応し、ラインレベルまたはインストゥルメントレベル信号を入力できます。この入力ソケットにケーブルを接続すると、リアパネルのXLR入力1は無効になります。
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入力2 ゲインコントロールおよびゲインHalo - ゲインコントロールは、ジャック入力2またはXLRマイク入力2の入力レベルを設定します。ゲインHaloは、入力レベルとプリアンプのゲインレベルを表示します。
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入力2 Neutrik® 6.35mm(1/4インチ)ジャックソケット - アンバランスモノラル(TS)ジャックおよびバランスモノラル(TRS)ジャックのいずれにも対応し、ラインレベルまたはインストゥルメントレベル信号を入力できます。この入力ソケットにケーブルを接続すると、リアパネルのXLR入力2は無効になります。
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Selectボタン - 選択するプリアンプを切り替えることができます。他のボタンで選択中のプリアンプの設定を変更できます。選択中の入力チャンネルの番号は緑色に点灯します。
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48Vボタン - コンデンサーマイクに電源を供給するためのXLRマイク入力の48Vファンタム電源を有効にします。
48Vを有効にすると、Scarlett 2i2の両入力に48Vファンタム電源が供給されます。
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Instボタン - 選択中の6.35mm(1/4インチ)入力ジャックの信号レベルを、ラインまたはインストゥルメントレベルに切り替えます。
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Autoボタン - オートゲイン機能を開始します(オートゲインのページ参照)。
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Safeボタン - 選択中の入力でクリップセーフ機能を有効にします(クリップセーフのページ参照)。
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Airボタン - AIRモードを有効にします(AIRのページ参照)。
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メインスピーカー出力レベルコントロールOutputおよび出力レベルメーター - OutputノブでOutputs RおよびOutputs Lの出力レベルを調整します。メーターは出力レベルを表示します。
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USB LED - インターフェースがコンピュータに認識されると、緑色に点灯します。接続されているにもかかわらず認識されない場合は、白色に点灯します。
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Directモニターボタン - オフ(白)、オンモノラル(Directが緑色に点灯)、オンステレオ(が緑色に点灯)の3つの設定を切り替えます。
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ヘッドフォンレベルコントロール - ヘッドフォン出力レベルを調整します。
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ヘッドフォン出力ソケット - TRS 6.35mm(1/4インチ)ジャックコネクタでヘッドフォンを接続します。
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- ケンジントンロック。Scarlettを固定し、盗難から守ります。
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5V DC - Scarlett 2i2に電源を供給するためのオプションのUSB-Cコネクタ。コンピュータが1.5AのUSB-C電源をScarlett 2i2に供給できない場合に使用します。
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USB - Scarlettとコンピュータを接続するためのUSB-Cコネクタ。
ほとんどのコンピュータでは、データ伝送と電源供給をこのUSBポートのみで行えます。
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スピーカー出力 Outputs RおよびL - Scarlettをスピーカーまたはアンプに接続するための6.35mm(1/4インチ)ジャック(TSまたはTRS)ソケット。出力先の機器がバランス接続に対応している場合は、6.35mm(1/4インチ)TRSジャックケーブルの使用をお勧めします。
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Inputs 2および1 - マイク接続用3ピンNeutrik® XLRコネクタ。フロントパネルのラインレベル入力ソケットにケーブルを接続すると、対応するXLR入力は無効になります。
ヒント
Scarlett 2i2は、リアパネルにマイク用XLR入力を、フロントパネルにインストゥルメントおよびラインレベル機器用6.35mm(1/4インチ)ジャック入力を備えます。
フロントパネルの入力ジャックにケーブルを接続すると、リアパネルのXLRマイク入力が無効になります。XLR入力にマイクを接続しても音が出ない場合は、フロントパネルの入力ジャックにケーブルが接続されていないことをご確認ください。
本章では、Scarlett 2i2のフロントパネルのすべての機能を紹介し、Focusrite Control 2での操作方法についても解説します。
プリアンプの入力ゲインを使うと、コンピュータおよび録音ソフトウェアへ送信する信号レベルを調整できます。
最高の音質での録音を行うには、プリアンプの入力ゲインを適切に設定することが重要になります。プリアンプの入力ゲインが低すぎると入力信号が小さくなります。この状態で録音した信号のレベルを上げると、ノイズが大きく聞こえる場合があります。反対にプリアンプの入力ゲインが高すぎると、入力信号がクリップし耳障りな歪みが録音されてしまう可能性があります。
入力ゲインを上げるには、ゲインノブを時計方向に回します。ゲインノブを回すとゲインHaloが時計回りに徐々に点灯し、ゲインレベルを表示します。ゲインノブの位置と入力ゲイン値の関係は、以下の図の通りです。
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入力ゲインなし
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入力ゲイン25%
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入力ゲイン50%
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入力ゲイン75%
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入力ゲイン100%
プリアンプに信号を入力しながら入力ゲインを調整すると、ゲインHaloはコンピュータへの送信レベルに応じて緑、橙、赤に点灯します。ゲインノブの位置とゲイン値の関係は上記図と同様となります。ゲイン調整後にノブから手を離すと、通常の入力メーター表示に復帰します(入力メーターのページ参照)。
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ゲイン40%、適切な信号レベル
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ゲイン40%、クリップ寸前の信号レベル
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ゲイン40%、信号がクリップ
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緑色の点灯は、適切な信号レベルを示します。
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橙色の点灯は、信号がクリップ間近であり、これ以上レベルが上がると入力がクリップする恐れがあることを示します。
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赤色の点灯は、信号がクリップしており、ゲインを下げるべきであることを示します。
プリアンプの入力ゲインは、Focusrite Control 2から調整することも可能です。
Focusrite Control 2でプリアンプの入力ゲインを調整するには:
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ゲインを調整したいチャンネルのバーチャルノブをクリックするか、タブキーでプリアンプのゲインコントロールを選択します。
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ノブをクリックした状態でマウスを上下に動かすか、矢印キーでゲインを調整します(±1dB単位)。
下図は、プリアンプの入力ゲインが最小、中間、最大のときのノブの位置を示しています。
入力ゲインなし |
50% ゲイン |
100% ゲイン |
入力ゲインコントロールを調整してないとき、ゲインHaloは入力メーターとして機能します。入力信号レベルが大きくなると(入力ゲイン設定が高い場合など)、ゲインHaloは緑色から橙色に変化します。入力信号レベルがクリップすると、ゲインHalo全体が赤く点滅します。
下図は、各入力信号レベルにおけるメーター表示を示しています。
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入力信号なし
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-42 dBFS
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-36 dBFS
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-24 dBFS
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-18 dBFS
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-12 dBFS
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-6 dBFS
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0 dBFS、クリッピング - 信号の歪みやクリップを避けるため、入力ゲインを下げる必要があります。
ヒント
入力信号がクリップするとゲインHalo全体が赤く点灯します。これによりどの角度からでもフロントパネルでクリップの状態を確認できます。
入力信号レベルは、Scarlett 2i2のフロントパネルと同様にFocusrite Control 2でも確認でき、プリアンプゲインを適切に設定できます。
信号レベルが大きくなると、Focusrite Control 2のメーターの色が緑色から橙色(クリップ寸前)に変化します。
メーター上部のインジケーターは、ピークレベル(dBFS)を表示します。ピークレベルとは、入力信号のモニタリングを開始してからの最大レベルを指します。ピークレベルメーターをマウスでクリックすると、ピーク値を
することができます。ヒント
録音の際は、ピークレベルが-12dBFSになるように心がけてください。これにより、すべてのトラックの録音を終えた際に十分なヘッドルームを確保できます。
入力信号を待っています。 |
入力信号は -18dB に達しました。 |
クリックして ピークレベルメーター。 |
入力信号やゲイン設定が大きすぎてプリアンプがオーバーロードすると、ピークレベルメーターが赤色に点灯します。ピークレベルメーターをマウスでクリックすると、ピーク値を
することができます。
入力がクリップしました。 |
クリックして クリッピング後のピークレベルメーター。 |
Scarlett 2i2のフロントパネルのコントロールの多くは、複数のプリアンプを設定するために使用します。Selectボタンを押すと、設定できるプリアンプが切り替わります。
プリアンプはいずれかが常に選択された状態となります。Selectを押すことで、選択中のプリアンプを切り替えることができます。選択中のプリアンプを切り替えると、新たに選択されたプリアンプの番号が緑色に点灯し、プリアンプ設定の点灯表示が新たなプリアンプの状態に応じて変化します。
Scarlett 2i2の電源をオンにすると、前回電源をオフにした際に選択されていたプリアンプが選択されます。
プリアンプをリンクすると、1つのコントロールで2つのプリアンプを同時に制御できます。2つのプリアンプに対して同じゲイン値を設定したり、その他の機能を同時に有効にすることができます。そのため、マイクペア、ステレオシンセサイザー、キーボードなど、ステレオ録音の際に便利な機能です。
プリアンプをリンクするには:
プリアンプがリンクされると:
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両方のプリアンプ番号が緑色に点灯し、ゲインHaloがプリアンプレベルを一時的に表示します。
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新たにリンクされたプリアンプのゲインレベルは、最小値に設定されます。
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プリアンプの設定は、リンク設定時に選択されていたプリアンプから引き継がれます(例えばプリアンプ1が選択されていた場合、プリアンプ1のAir、Safe、Inst設定がプリアンプ2に反映されます)。
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プリアンプの設定を変更すると、両方のプリアンプに変更が反映されます。
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いずれかのゲインコントロールを調整すると、両方のプリアンプのゲインレベルが変更され、各ゲインHaloに表示されます。
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48Vは両方のプリアンプで無効になります。
プリアンプのリンクを解除するには、Selectボタンを1秒間長押しします。リンクを解除すると:
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リンクされていた最初のプリアンプが選択され、緑色に点灯します。
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ゲインレベルとプリアンプ設定は同じ設定となり、以後は個別に変更できます。
Focusrite Control 2からプリアンプをリンクするには:
2つのプリアンプをリンクすると、リンクアイコンが緑色に変わります 、プリアンプ コントロールの 1 セットが消え、各チャンネルのメーターが統合されてステレオ メーターが形成されます。
リンクされていない 2 つのチャネル。 |
統合されたプリアンプ コントロールを備えたリンクされたチャンネル。 |
48V(別名ファンタム電源)は、電源を必要とする接続機器に48Vの電圧をインターフェースのXLRコネクタから供給します。主な用途はコンデンサーマイクですが、48Vを必要とするインラインマイクプリアンプやアクティブダイナミックマイク、アクティブDIボックスなどにも使用できます。
48Vを有効にするには:
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電源を供給したいマイクやその他の機器を、XLRケーブルでインターフェースのXLR入力に接続します。48Vは6.35mm(1/4インチ)ジャック入力には供給されません。
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不要なポップノイズやクリックノイズを避けるため、プリアンプの入力ゲインを下げます。
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48Vボタン(またはソフトウェアの「+48V」ボタン)を押します。
48Vアイコンが緑色に点灯し、48Vファンタム電源が有効になったことを示します。
48Vファンタム電源がScarlett 2i2の両方のXLR入力および接続機器に供給されます。
48V(ファンタム電源)をFocusrite Control 2で有効にするには、 ボタンをクリックします。Scarlett 2i2ハードウェアの48Vボタンでもファンタム電源を有効にできます。
ファンタム電源オフ |
ファンタム電源オン |
インスト、または楽器は、あなたの6.35mm(1/4インチ)ジャック入力のインピーダンスと入力レベルを変更します Scarlett 楽器やラインレベルのソースに最適な入力音が得られるようにするためです。入力インピーダンスの値は 仕様 セクションを参照してください。Instをオンにせずにエレキギターを接続すると、結果のサウンドは、 インスト の上。
Inst(インストゥルメント)ボタンは、選択チャンネルの6.35mm(1/4インチ)ライン入力にのみ有効となります。この機能を有効にすると、ラインレベル機器に適した入力から、インストゥルメント機器に適した入力に切り替わります。
Instボタンを押すと、6.35mm(1/4インチ)ジャック入力のインストゥルメントモードの有効/無効が交互に切り替わります。Instを有効にするとInst表示が緑色に、無効にすると白色に点灯します。Instを有効にして入力ジャックにケーブルを接続すると、入力ゲインの最小値が+7dBに変更されます。
注記
Inst表示が白く点灯している場合は、6.35mmジャック入力はラインレベルに最適化されていることを示します。
Instを有効(緑色に点灯)にすると、1/4インチ入力にはインストゥルメントレベル機器を接続できます。以下は接続可能な機器の一例です。
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エレクトリックギターおよびエレクトリックアコースティックギター(直接またはエフェクトペダル経由で接続)
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エレクトリックベース
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ピックアップを備えるアコースティック楽器(バイオリンやコントラバスなど)
Instを無効(白色に点灯)にすると、6.35mm(1/4インチ)入力にラインレベル機器を接続できます。以下は接続可能な機器の一例です。
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シンセサイザー
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キーボード
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ドラムマシン
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外部マイクプリアンプ
注記
XLRと6.35mm(1/4インチ)ジャック入力1と2は、 Scarlett 2i2 背面パネルの対応するマイク/ライン入力よりも優先されます。
リア入力 1 および 2 に接続されているものから信号がない場合は、フロント入力 1 および 2 に接続されているものがあるかどうかを確認してください。
入力1または2に48Vを有効にし、6.35mm(1/4インチ)ジャックをフロントパネルのラインレベルまたは楽器入力に接続すると、 Scarlett 2i2 対応するリア マイク入力の 48V を自動的に無効にします。
インストゥルメント入力およびライン入力をFocusrite Control 2から切り替えるには、対応するアイコンをクリックして表示されるドロップダウンメニューから目的の項目を選択します。
ライン |
楽器 |
注記
InstとLineを切り替える際、ゲイン値は最後に設定されていた値に変更されます。
オートゲインを開始し、Scarlett 2i2へ信号を10秒間入力(マイクに向かって話す、または楽器を演奏)すると、プリアンプの入力ゲインが最適なレベルに自動的に設定されます。オートゲイン設定後、ゲインノブを用いてゲイン値を手動で微調整することもできます。
オートゲインを使用するには:
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Selectボタンでオートゲインを設定したいプリアンプを選択します。
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本体のAutoボタン、またはソフトウェアのAuto Gainボタンを押します。
Autoアイコンが10秒間緑色に点灯します。ゲインHaloが10秒間のカウントダウンタイマーとして点灯を開始します。
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オートゲインのカウントダウンが終了するまでマイクに向かって話す(または歌う)か、楽器を演奏します。このとき本番のレコーディングと同じ音量で演奏する(歌う)ことで、適切なレベルを設定できます。
カウントダウンが完了すると、ゲインHaloが1秒間緑色に点灯した後、設定されたゲイン値が表示されます。以上でレコーディングに適切なレベルのゲイン設定が完了となります。
オートゲインの処理が失敗すると、ゲインHaloは赤く点灯します。詳細は、「ゲインHaloが赤く点灯した場合」をご参照ください。
注記
Scarlettのオートゲイン機能では、入力信号レベルの他に以下の要素も考慮に入れてレベルが設定されます。
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プリアンプのノイズフロア
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デジタルサイレンス
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チャンネル間クロストーク
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意図しない振動や接触などによるノイズ
Focusrite Control 2でオートゲインを使用するには:
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Focusrite Control 2のAuto Gainボタンをクリックします。
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オートゲインのカウントダウンが終了するまでマイクに向かって話す(または歌う)か、楽器を演奏します。このとき本番のレコーディングと同じ音量で演奏する(歌う)ことで、適切なレベルを設定できます。
オートゲイン処理が開始され、ソフトウェア上のゲインHaloがカウントダウンを始めます。
カウントダウンが完了すると、ゲインHaloが1秒間緑色に点灯した後、設定されたゲイン値が表示されます。以上でレコーディングに適切なレベルのゲイン設定が完了となります。
入力信号がオートゲインに不適切(信号が入力されない等)だった場合は、10秒後にオートゲイン処理が停止し、ゲインHaloが1秒間赤く点灯します。この場合、ゲイン値はオートゲイン開始前の値に復帰します。
ハードウェアゲインハロー |
Focusrite Control 2 自動ゲインが失敗しました |
オートゲインを再び開始する前に、入力機器が適切に接続されていること、オートゲイン実行中に入力信号が出力されていることをご確認ください。またコンデンサーマイクを使用する場合は、48Vが有効となっていることをご確認ください。
オートゲインを開始し、Scarlett 2i2へ信号を10秒間入力(マイクに向かって話す、または楽器を演奏)すると、プリアンプの入力ゲインが最適なレベルに自動的に設定されます。オートゲイン設定後、ゲインノブを用いてゲイン値を手動で微調整することもできます。
マルチチャンネルオートゲイン機能では、インターフェースのすべてのプリアンプチャンネルでオートゲイン処理が実行されます。複数チャンネルを同時に録音する場合に、入力レベルを素早く設定できる便利な機能であり、以下のような場面で活用できます。
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ギターを演奏しながら同時にボーカルも録音する場合
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複数のマイクでドラムキットを録音する場合
-
バンドの同時録音
マルチチャンネルオートゲインを開始するには:
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Autoボタンを2秒間長押しします。
Autoアイコンが10秒間、緑色にゆっくりと点滅し、すべてのチャンネルのゲインHaloが10秒間カウントダウンを開始します。
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オートゲインのカウントダウンが終了するまでマイクに向かって話す(または歌う)か、楽器を演奏します。このとき本番のレコーディングと同じ音量で演奏する(歌う)ことで、適切なレベルを設定できます。
オートゲインのカウントダウンが完了すると、ゲインHaloが1秒間緑色に点灯した後、設定されたゲイン値が表示されます。以上でレコーディングに適切なレベルのゲイン設定が完了となります。
Safeボタンを押すとクリップセーフ機能が有効になり、入力信号のクリッピングが生じる恐れのある場合に、プリアンプの入力ゲインが自動的に調整されます。
クリッピングは、プリアンプのオーバーロードにより発生する現象で、入力信号に対してゲイン設定が高すぎると発生しやすくなります。プリアンプの歪みであるクリッピングは不快なサウンドになることが多く、録音テイクを台無しにする可能性があります。クリップセーフはこれを回避するのに役立つ機能であり、入力信号レベルが高くなりクリッピングの恐れが生じると、プリアンプのゲインが自動的に制御されます。そのため、クリップセーフを使うことでテイクの録り直しを防ぐことができます。
注記
クリップセーフ機能は、96kHzまでのサンプルレートでのみ使用できます。クワッドバンド(サンプルレート176.4kHzおよび192kHz)では使用できません。この場合にはSafe LEDが赤く点灯し、使用できないことを示します。
クリップセーフを有効にするには:
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Selectボタンでオートゲインを設定したいプリアンプを選択します。
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本体のSafeボタンを押すか、ソフトウェアのSafeボタンをクリックします。
クリップセーフを有効にすると、Safeアイコンが緑色に点灯します。クリップセーフアイコンは、クリップセーフモードが無効かつ使用可能である場合に、白く点灯します。
プリアンプのリンク機能を使用して2つの入力を選択中は、Safeがいずれのプリアンプにも適用されます。
ヒント
クリップセーフを有効にすると、Scarlettが入力信号を毎秒最大96000回のペースで監視します。アナログプリアンプのコントロールとDSPを併用することで、クリッピングのリスクが大幅に抑えられます。
Airモードを有効にすると、Scarlettのプリアンプを異なるキャラクターを持つ2つのモードで使用できます(Air Presence、Air Presence & Harmonic Drive)。Airモードは、マイク、ライン、インストゥルメント入力に適用されます。
空気はマイク、ライン、楽器の入力に影響を与えます。
Airモードを有効にするには目的の入力を選択し、Airボタンを押します。ボタンを1回押すとAir Presenceモード、2回押すとAir Presence & Harmonic Driveモードとなり、再度ボタンを押すとAirモードが無効になります。選択中もモードに応じてAir LEDの色が変化します。
モード |
説明 |
AIR LED |
メモ |
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Off |
クリーンなプリアンプ |
白 |
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Air Presence |
アナログ回路によりソース信号のプレゼンスが強調されます。 |
緑 |
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Air Presence & Harmonic Drive |
アナログAir回路に加え、ソース信号に倍音成分が付与されます。 |
オレンジ |
96kHzまでのサンプルレートでのみ使用可能です。 |
AirモードをFocusrite Control 2で有効にするには、 ボタンをクリックします。Scarlett 2i2本体の ボタンでAirモードを有効にするのと同様となります。
Airモードオフ |
Air Presenceが選択中 |
Air Presence and Driveが選択中 |
Focusrite Control 2のAirボタンをクリックすると、前回選択されていたAirモードが有効になります。Airモードを変更するには、矢印アイコンをクリックして表示されるポップアップメニューから目的のモード(PresenceまたはPresence & Drive)を選択します。
空中プレゼンスを選択 |
エアプレゼンスとドライブを選択 |
注記
Air Presence & Driveモードは、96kHzまでのサンプルレートでのみ使用できます。クワッドバンド(サンプルレート176.4kHzおよび192kHz)では使用できません。
Outputノブおよび出力レベルメーターは、Scarlett 2i2のリアパネルにあるOutputs 1および2からの信号レベルを調整/監視します。この出力部は多くの場合、モニタースピーカーに接続されます。
Outputノブは、出力レベルをゼロ(左回り一杯)からフルスケール(右回り一杯)の範囲で変更できます。
Outputノブの周囲にあるレベルメーターは、ノブの位置に関係なくコンピュータからの信号レベルを表示するプリフェーダー仕様のメーターです。
注記
Outputノブが左一杯の位置にあるにも関わらずスピーカーから音が聴こえる場合は、モニターレベルを調整することでこれを解決できます:
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インターフェースのOutputノブおよびスピーカーのレベルを下げます。
-
次にOutputノブを最大値(または最大値より若干低い値)に設定します。
-
システムでサウンドを再生します。
-
スピーカーのレベルコントロールを、必要となる最大レベルまで上げます。
この状態でOutputノブを最小値にすると、音が聴こえなくなります。上記の設定を行うことで、Outputノブの全範囲を使用してレベル調整が行えるようになるため、より繊細なレベル調整が可能になります。さらに、最大値を少し下回るノブの位置でスピーカーレベルを調整することで、必要に応じてボリュームを更に上げたり、通常よりも大きなレベルでモニターすることが可能になります。
右側には Focusrite Control 2 の 出力 このセクションは、出力コントロールとレベル メーターを視覚的に表現したものです。
ダイヤルイン Focusrite Control 2 は、 出力 あなたのコントロール Scarlett 2i2のフロントパネル。ハードウェアのコントロールを変更するとソフトウェアが更新され、フロントパネルのコントロールを動かすとダイヤルインが Focusrite Control 2 アップデート。
ダイレクトモニター 機能を使用すると、インターフェースへの入力信号をコンピュータを経由せずに直接聴くことができるため、不要なレイテンシーやエフェクトが適用される前の入力信号をモニターできます。
ダイレクトモニタリングは、主に以下の場面で使用されます:
-
発音タイミングからソフトウェア経由でインターフェースから音が出力されるまでにレイテンシーまたは遅延を感じる場合 — ソフトウェアの入力をミュートし、ダイレクトモニターを有効にすることで、レイテンシーは無くなります。
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ソフトウェアから出力されるプラグインを通したエフェクト音ではなく、Scarlettへ入力された直後のクリーンな入力信号をモニターしたい場合。
ダイレクトモニターがオフのとき、アイコンは白く点灯します。Scarlett 2i2では、モノラルとステレオの2種類のダイレクトモニター設定を選択できます。設定方法は以下の通りです:
-
ボタンを1回押すと、モノラルダイレクトモニタリングが有効になります。入力1と入力2の信号がいずれもステレオイメージのセンターに出力されます。この設定はギターやボーカルなど、2系統のモノラル信号を録音する場合に便利です。
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ボタンを2回押すと、ステレオダイレクトモニタリングが有効にあります。入力1が左、入力2が右にパンニングされて出力されます。この設定はステレオペアマイクやシンセサイザー、キーボードなどのステレオ機器を録音する場合に便利です。
注記
信号が2回聴こえたり、ダブリングや僅かな位相ずれが発生する場合は、ダイレクトモニターがオンになっていると同時にソフトウェアからの信号が出力されている可能性があります。その場合は、以下のいずれかの方法で解決できます。
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DAWソフトウェアで録音トラックをミュートします。
-
ダイレクトモニターをオフにして、DAWソフトウェアからの信号のみを出力させます。
から Focusrite Control 2 ダイレクト モニター ミックスを有効にして調整して、入力とソフトウェアの再生チャンネルのバランスをとることができます。
ダイレクトモニターを有効にするには、 Focusrite Control 2 タブの上部にあるダイレクトモニターソフトウェアスイッチをクリックします。スイッチが緑色に点灯し、ダイレクトが緑色に点灯します。 Scarlett 2i2のフロントパネル。
ダイレクトモニターオフ |
ダイレクトモニターオン |
ダイレクト・モニター・ミックスを調整するには:
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開ける Focusrite Control 2。
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「ダイレクト」タブをクリックします。
-
ミキサー チャンネル (フェーダー、ミュート、ソロ ボタン) を使用して、アナログ 1、アナログ 2、および再生 1-2 のレベルを調整します。
最終メーター下 ダイレクトモニター は、モニター出力とヘッドフォン出力に送られる結合レベルを示しています。
各ミキサーチャンネルでは、様々な設定が行えます。
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ミキサーチャンネル名
ミキサー入力名が表示されます。
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ステレオ/モノラルスイッチ そして パン
チャンネル間のダイレクト・モニター・モード・ボタンは、ダイレクト・モニター・モードをモノラル間で変更します。 そしてステレオ 。
両側のパンインジケーターは、ダイレクトモニターミックス内でそのチャンネルがパンされている場所を示します。パンは編集できず、選択したダイレクト モニターに応じて、中央 (モノラル) 左端と右端 (ステレオ) の 2 つの状態があります。
-
フェーダー
フェーダーは、ミックス先へのレベルを調整します。 Alt キー、オプション ⌥ キー、またはダブルクリックしてリセットします。
フェーダーは、録音されるソースの信号レベルには影響しません。
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メーター
チャンネルレベルをdBFS単位で表示します。緑色はレベルが良好、橙色はレベルが非常に高いことを示します。
ステレオチャンネルでは2つのメーターが表示され、左右チャンネルのレベルを確認できます。
メーターは、ポストフェーダーのレベルを表示します。つまりフェーダーの値がメーター表示に影響します。
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ミュートおよびソロ
ミュート - ボタンをクリックすると、ミックス内でそのチャンネルが無音になります。ミュートを有効にすると、ミュートボタンが青色に点灯します。複数のチャンネルを同時にミュートすることもできます。
ソロ - ボタンをクリックすると、ミックス内のその他のチャンネルが無音になります。ソロを有効にすると、ソロボタンが黄色に点灯します。複数のチャンネルを同時にソロに設定することも可能です。この場合は、ソロにされていないすべてのチャンネルがミュートされます。
ミュートとソロを同時に有効にすると、最後にクリックされたボタンが優先的に有効になります。
ヘッドフォン出力部は6.35mm(1/4インチ)TRSジャック用となっています。多くのヘッドフォンの端子は3.5mm TRSジャックとなっていますが、これらのヘッドフォンをScarlett 2i2に接続するには、TRS 6.35mm - 3.5mm変換アダプターを使用してください。
ヘッドフォン出力レベルはヘッドフォン出力コネクタ上部のノブで調整できます。
一部の高インピーダンスヘッドフォンをScarlett 2i2で使用すると、ヘッドフォンボリュームが十分とならない場合があります。そのため、インピーダンス300Ω以下のヘッドフォンの使用をお勧めします。
注記
一部のヘッドフォンおよびジャックアダプターの中には、TSまたはTRRSコネクタを備えているものがあります(マイクやボリュームコントロールがケーブルに組み込まれている製品など)。これらのヘッドフォンはScarlettで正常に使用できない可能性があるため、問題が発生した場合はTRS仕様のヘッドフォンおよびジャックアダプターを使用してください。
本章では、Scarlett 2i2のリアパネルのすべての機能を紹介し、Focusrite Control 2での操作方法についても解説します。
5V DCポート
ほとんどのコンピュータでは、こちらの5V DCポートは不要となります。USBポートが900mAの出力に対応していない一部のコンピュータを使用する場合は、5V DCポートにUSB電源アダプターを接続することで、Scarlettを駆動できます。
Scarlett 2i2は多くの電力を消費します。コンピュータによっては大音量でヘッドフォンを再生する場合などの電力消費が高くなる状況でUSBポートから十分な電力を供給できず、Scarlett 2i2の接続が切断されたり、USBアイコンが赤く点滅する場合があります。
これらの症状が発生した場合は、5V DCポートにUSB電源アダプターを接続し、Scarlettに電源を供給してください。
USBポート
USBと記載されているUSBタイプCポートは、Scarlettとコンピュータを接続するために使用します。
コンピュータと接続することで、USB電源供給、双方向オーディオ伝送、Focusrite Control 2への接続が確立されます。
Outputs LおよびRは、Scarlett 2i2をアンプやアクティブモニターに接続するためのラインレベル出力です。バランス1/4インチTRSジャックを備え、アンバランスTSまたはバランスTRSケーブルを使用できます。
Scarlett 2i2のフロントパネルにあるOutputノブにて、Outputs LおよびRに送られる信号レベルを調整できます。
注記
TS 6.35mm ジャックやジャックから RCA ケーブルなどのアンバランス接続を使用することは可能ですが、お勧めしません。アンバランス接続を使用すると、モニターから干渉音が聞こえる場合があります。
サウンドが再生されていないときでも、モニターから静電気、パチパチ音、またはその他のノイズが聞こえる場合は、可能な限りバランス接続を使用していることを確認してください。
3ピンXLR 入力 コネクタは、マイクレベルの信号を受け入れるように設計されています。
マイク入力レベルは、フロントパネルの対応する入力ゲインノブで調整できます。コンデンサーマイクを使用する場合は、48Vファンタム電源も利用できます。ファンタム電源は、フロントパネルの48Vボタンで有効にできます。
ヒント
Scarlett 2i2は、リアパネルにマイク用XLR入力を、フロントパネルにインストゥルメントおよびラインレベル機器用6.35mm(1/4インチ)ジャック入力を備えます。
フロントパネルの入力ジャックにケーブルを接続すると、リアパネルのXLRマイク入力が無効になります。XLR入力にマイクを接続しても音が出ない場合は、フロントパネルの入力ジャックにケーブルが接続されていないことをご確認ください。